日記

子どもの勉強を見る

こんにちは。サラリーマンのたくみです。

今日は子どもの勉強を見る時は「理解している部分と理解していない部分を分解して切り分けていくと、課題が具体的になって解決しやすくなったよ」という話です。

実際にボクが体験した事をメモ的にそのまま書きますので「よくある話」なら誰かの役に立つかもしれません。では、どうぞ!

勉強している本人は間も無く小学校入学を控えた6歳児の男の子です。

名前は仮称で「蓮くん」とさせてください。2021年男の子赤ちゃんの名前ランキング100」で4年連続1位らしいです。

 

子どもの現在地に気づく

まず今回の教科は「さんすう」。使っていた教材は本屋さんで子どもと一緒に選んで買った「くもんのはじめてみましょう 小学校の入学準備ドリル」です。これはP.95「かずかぞえ①」から数ページまでのお話。

問題集の概要は「絵」や「数字」を見ながら数を数えたり線で結んだりするアレです。蓮くん(仮称)は「ひらがな」は1文字1文字ゆっくりなら読めますが、「濁点」があると少し苦戦するくらいの状態。「あ…い…う…」という感じ。

「数字」は0〜100は数えられて、「数の順番」も理解し、「足し算」「引き算」の概念もある。ただ「引き算」は少し苦手。「2+3=5」は分かるが「5-3=」だと「3」と答える時があって、指や絵など視覚情報があれば「2」と分かる。という感じ。

実際にドリルをやってみるとどうなったか?と言うと、次々と正解を書き込んでいて、内容を確認すると”概ね”合っている。「じゃぁ問題ないんじゃない?」と思ったかもしれませんが、ここで気になったのは類似問題なのに「なぜ、”正解”と”不正解”があるのか?」と言う事。

ここで言う”類似問題”とは「趣旨が同じ問題」の事。例えば、イラストのリンゴがケーキになったり、並び方が変わったりしている問題や、数字が順番に並び “虫食い状態” の空欄に前後の数字を見て数字を入れる等、形式は違えど “聞いている事” は同じで、ザックリ言うと「1〜10までの数とその順番を答える」といった感じ。

1〜10までの数とその順番を理解していれば全問正解のはず。しかし、なぜか”正解”と”不正解”がある。これはたまたまのケアレスミスなのか?

 

子どもは何に答えたのか?

まずは蓮くんの問題理解度チェック。蓮くんに問題を声に出して読んでもらいました。最初は「分かるから読まなくても良い」と読む事を少し嫌がってましたが、なんとか気分を乗せて読んでもらうと「🍎…は…い…く….つ….あ…る…か…か…ぞ…..」という調子で最後まで読んだ蓮くんは「?」の表情。

そうです。お気づきの通り、蓮くんは「何を聞かれたか(問題が)分かっていなかった」のです。では逆に、何を聞かれているか分からないのに、なぜ概ね正解出来たのか?

それは、蓮くんが「今までの経験」と「絵などの視覚情報」から「これはこう答えれば良いのだ」と問題を予測して答えていたのです。

《実際の問題と正解・不正解の違いはこんな感じ》

⭕️「虫食い状の空欄に順番通りになるように数字を書く」では正解。

❌「順番通りに全て書いてある数字を指を差しながら読む」では不正解。(全て書いてある問題を見て、何をして良いか分からなかった)

 

なぜそうなったのか?

前提として「予測する能力」は問題解決を早めたり、リスクを回避する為に重要な能力で蓮くんは何も悪くありません。むしろ優秀です。

ここでは蓮くんの「できる事」と「できない事」を切り分ける為に現状を掘り下げていきましょう。最初に確認すべき事は前述の通り「蓮くんは問題を”読める”のか?」で、答えは「読める」です。では、次のステップ。

「問題を”理解できる”のか?」答えはNOでした。

蓮くんは「読めるけど理解できなかった」のです。では、次のステップ。

「読めるのに、理解できなかったのはなぜか?」ここでは「読める」を分解します。

蓮くんは”何を読める”のか?そう、冒頭に書いた通り蓮くんが読めるのは「文字」です。つまり「 “文字” が読める事」と「 “文章” が読める(理解できる)事」は違ったのです。

「そりゃそうだろ!」と思ったかもしれませんが、実際に子どもの勉強を見ていると、こうした”当たり前”を見落としがちで「文字が読める=文章も読める(理解できる)」と思ってしまう事がある。だって、大人の場合は「文字が読める=文章も読める(理解できる)」が当たり前だもの。

実際、蓮くんのお母さん(以後、蓮ママ)は「蓮くんは国語が苦手だから、国語の勉強を増やそう」と「勉強量を増やす」という手段を取りましたが、これは何が課題なのか分からないので「量を増やす」というアプローチしか選択肢がなかったのです。

話を戻します。文章が読めない(理解できない)事で「問題(何を聞かれているか)が分からなかった」という所まで突き止めたので、解決まではあと少し。どうすれば “文章” が読めるようになるのだ?

 

問題を解決しよう

「文字」と「文章」の間には、この2つを繋ぐ要素がもう1つあります。それは「単語」。文字を集合させて単語にする事で意味が生まれ、単語を接続詞で繋く事で「文章」になる。

つまり蓮くんの次のステップは「文字の単語化」です。

課題が決まれば、やる事は簡単です。「”🍎は” “いくつあるか” “ゆびをさしながら” “かぞえましょう”」と書いてある問題を「」などで区切ってあげてるだけでOK。実際、区切った後にもう1度蓮くんに声に出して読んでもらうと閃いたような顔で「指をさして数えればイイんだ!」と、問題が理解できました。もちろん正解も出来ました。

ちなみに、この教材も単語がわかりやすいように空欄などで区切ってあります。なので、最初に何度か「」を追記してあげて、慣れたら空欄で区切る事を教えてあげれば、そのままでも読めるようになりました。

こうして無事、蓮くんは「さんすう」の問題が解けるようになったとさ。めでたし、めでたし。😊

 

まとめ

ここで再確認したい事は2つ。

1つ目は、「さんすう」の問題を解く鍵は「こくご」だったという事から、「さんすうの問題が不正解」という結果だけ見るのではなく、「それはなぜか?」と掘り下げていくと全然違う角度の課題が隠れていて、それに気づいた方が解決が早い(かもしれない)という事。

2つ目は、「問題が理解できれば、正解を出せた」事から、「この問題を解く為の”さんすう力”は既にあった」という事です。逆にいうと「理解さえ出来れば “出来ないと思っていた事” も実は “できる事” かもしれない」という事です。

今日は子どもの勉強を見る時に「理解している部分と理解していない部分を分解して切り分けていくと、課題が具体的になって解決しやすくなったよ」という話でした。

 

 

《内容とはあまり関係ないですが、蓮くんが使ってた教材はコレです》

くもんのはじめてみましょう 小学校の入学準備ドリル

 

 

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です